私たちの社会は、学校でも会社でもスポーツでも「勝たなければならない」という競争パラダイムであふれています。
私自身もずっとその考えを持っていましたし、周囲を見渡しても“勝つか負けるか”で生きている人が多い気がします。
でも『7つの習慣』第4の習慣を読んで、ハッとしました。
勝ち続けること=成功ではない。むしろWin-Loseの発想では長期的に成果も信頼も築けない。
一時的に勝つのは気持ちいいけれど、相手はどうでしょう?
多くの場合「悔しい」「見返してやる」という負の感情が残るだけで、協力しようとは思いません。
本当に大きな成果を出し続けるには「Win-Winの関係性」が不可欠なのです。
Win-Winを築く3つの土台
コヴィー博士は、Win-Winのためにはまず人格を磨くことが大前提だと語ります。
- 誠実さ:言行一致し、信頼される存在であること
- 成熟:思いやりと勇気をバランスよく兼ね備えること
- 豊かさマインド:「この世には十分にシェアできる資源がある」という考え方
この3つを土台にすれば、相手を敵ではなくパートナーとして見られるようになります。
信頼をためて、第三の答えを見つける
Win-Winとは「お互いが納得できる解決策を一緒に探す」ことです。
そのためには信頼の残高を増やし、相手を深く理解する姿勢が不可欠。
- 相手に礼を尽くす
- 相手の意見を尊重する
- 相手の視点で問題を眺める
こうした姿勢を積み重ねることで、2人でより良い“第三の答え”を生み出すことができます。
Win-Winを実現する5つの要素
コヴィー博士はWin-Winの合意をつくる際、5つの要素を明確にすべきだと説きます。
- 望む成果:何をいつまでに達成するのか
- ガイドライン:成果を出すために守るべきルールや基準
- リソース:人員、資金、技術、サポートなど利用可能なもの
- アカウンタビリティ:評価基準と評価のタイミング
- 評価の結果:成果や貢献度をどう扱うか
特に印象的だったのは「本人が自分を評価する」ことの重要性。
他人に裁かれるよりも、自分で自分を律し評価するほうが人間性を尊重し、精神的にも成長できる。
これからは“小さな自分”を心の中のボスにして、常に自分をマネジメントしていきたいと思います。
(余談ですが、サッカー日本代表の本田圭佑さんも「自分の中にもう一人の小さな自分がいる」と言っていましたよね。だからこそ目標を現実化できたんだなと納得です。私も“小さなHideicボス”を心に置いていきます(笑))
デリゲーションとWin-Win
将来もし部下を持ったら、この考え方を必ず活かしたいと思いました。
いちいち細かい指示を出すのではなく、結果を明確に示し、あとは信頼して任せる。
上司はカーレースのペースメーカーのような存在で、スタートを切ったら路面のオイルを拭き取る程度のサポートをするだけ。
そのほうが相手の力を解放し、自由に走らせることができる。結果として双方の成長と成功につながるのです。
Win-Winを実現する4つのプロセス
最後に、コヴィー博士が紹介していた4つのプロセスを共有します。
- 相手の視点に立つ:相手のニーズや関心ごとを、本人以上に理解しようとする
- 本当の問題を見極める:表面的な衝突ではなく、根底にある課題を特定する
- 双方が受け入れられる結果を明確にする
- その結果に至る新しい選択肢を探す
まとめ──“勝つこと”より“共に勝つこと”
第4の習慣「Win-Winを考える」は、人間関係に革命を起こす考え方です。
勝つか負けるかのゼロサム思考を抜け出し、「共に勝つ」関係性を築くことが、長期的な成功の唯一の道。
あなたは今日、どんな場面で“Win-Win”を選びますか?
それが未来の人間関係と成果を大きく変えていきます。

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