正直に言うと、この章を読んで「ちょっと難しいな」と思いました。
なぜなら、普段の生活で「自分の死」を想像することなんて、ほとんどないからです。
でもコヴィー博士は、あえて私たちに問いかけます。
「あなたの葬儀で、人はあなたのことをどう語ってほしいですか?」
想像してみた瞬間、背筋が伸びました。
もし明日、自分がいなくなったら──親や妻はともかく、同僚や友人は自分をどう思い出すのだろう?
正直、「当たり障りない弔辞」しか出てこないのでは…と焦る自分がいました。
でも同時に気づきました。
過去は変えられないけれど、未来は今日の選択で変えられる。
ならば今から「理想の自分」に近づけばいいのです。
ミッションステートメント──人生の憲法をつくる
そのためのツールが「ミッションステートメント」。
これは、いわば 自分の人生の憲法。
日々の選択を価値観とビジョンに基づいて行うための“羅針盤”です。
目的地を明確にすれば、進む方向もはっきりする。
終わりを思い描いたときに「これで良かった」と納得できるようになる。
私自身のミッションステートメントも書き残しました:
- 光を照らす人間になる
- 利他の心を持ち、相手を喜ばせる
- 嘘をつかず、正直に生きる
- 常に感謝と誠実さを忘れない
- 子どもを一人の人間として尊重し、自らも尊敬される存在になる
- 出世や肩書きに悩まず、最小の努力で最大の成果を出す
- 英語で世界とつながり、大きな成果を残す
- 学び続け、挑戦し続ける
- 人の話を最後まで聞き、否定から入らない
こうして言葉にすると、「こんな自分でありたい」と強く決意できるのです。
すべてのものは2度つくられる
コヴィー博士が強調する原則に、**「すべてのものは2度つくられる」**という考え方があります。
- 頭の中で描く(知的創造)
- 現実に形にする(物的創造)
家を建てるとき、まず設計図を描いてから実際に建てますよね。
人生も同じ。設計図なしで流されて生きると、気づけば望んでいない場所にたどり着いてしまいます。
第一の習慣が「あなたは想像主である」だとすれば、
第二の習慣は「第一の創造をする」こと。
つまり、自分の人生を“意図的にデザインする”ことなのです。
家族や組織でも応用できる
この習慣は個人だけでなく、家族や組織にも応用できます。
コヴィー家では、家族全員が意見を出し合って「家族のミッションステートメント」をつくり、年に2回見直していたそうです。素晴らしいですよね。
私も「家族で話し合ってわが家の憲法をつくりたい」と強く思いました。
また組織においても同じです。コヴィー博士が紹介した、とあるホテルのミッションステートメントの事例。従業員全員が意見を出し合って作ったからこそ、心のこもったサービスが現場の隅々まで行き届いたのです。
一方で、自分の会社を振り返ると「トップのスローガンはあるけど、社員全員が腹落ちしていないから形骸化している」…そんな理由も理解できました。
将来もし私が組織のミッションステートメントをつくる立場になったら、必ずみんなの声を集め、自発的に動ける指針にしたいと心に刻みました。
まとめ──「終わり」から逆算して生きる
この第2の習慣は、少しショッキングかもしれません。
「自分の死」を想像するのは勇気がいります。
でも、ここにこそ人生を変える力がある。
終わりを思い描くことで、今を正しく選べるようになる。
あなたは自分の葬儀で、どんな言葉を語られたいですか?
その答えこそ、今日のあなたの行動を決める“最初の設計図”になるのです。
さあ、次回は第3の習慣──「最優先事項を優先する」。
名前からしてダジャレっぽいですが(笑)、ここが一番“実行力”に直結する重要な習慣です。
引き続き一緒に成長していきましょう!
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