【第5の習慣】まず理解に徹し、そして理解される──「聞く力」が人間関係を劇的に変える理由

読書のススメ

正直に言います。
私はこれまで「効率性」こそ正義だと思っていました。
仕事でも家庭でも、いかに早く、いかにスムーズに話を進めるかばかり考え、自分の経験に基づいた“正解”を相手に押し付けるような接し方をしていた気がします。

その結果どうなったか?
相手は表面上うなずいてくれても、心の奥では「うさんくさいな」と思っていたかもしれません。
この章を読んで「ああ、だから自分のコミュニケーションはうまくいっていなかったのか」と深く腑に落ちました。


信頼される人格 × 本気の理解

コヴィー博士は言います。
**「相手に理解されたいなら、まず相手を理解せよ」**と。

表面的なテクニックではなく、揺るぎない人格を築いたうえで本気で相手の立場に立ち、相手の目線で理解しようとすること。
これに尽きるのです。


実践ステップ──相手の言葉を「自分の言葉」で返す

では、どうやって“理解に徹する”のか?

コヴィー博士はこうアドバイスします:
相手の言葉を自分の言葉で置き換え、感情も含めてフィードバックする。

たとえば、製造ラインでトラブルが発生し、目標が達成できず落ち込んでいる同僚がいたとします。
これまでの私なら「なんでトラブルになったんですか?」と原因追及(=自分の関心ごと)から入っていたと思います。

でもこれからは違います。
「突然のトラブルで大変そうですね」「少しお疲れのように見えます」と、まずは相手を理解する言葉をかける。
相手が説明してくれたら「これが私の理解ですが、間違いないですか?」と、自分の理解を確認する。
そのうえで「どうして起こったのか」「再発防止には何ができるか」を一緒に考えていく──この順番です。

遠回りに見えますが、実はこれが最短距離。
相手の信頼を得て、本音を引き出し、根本的な解決につながります。


家庭でも職場でも使える「診断型コミュニケーション」

コヴィー博士は医者の例を出しています。
優れた医者は、すぐに薬を出さず、まず患者の話をじっくり聞き、診断を確実にする。
時間がかかるように見えて、これが最も確実で効果的な治療への道だからです。

コミュニケーションも同じ。
「診断してから処方する」。
相手を理解してから自分を表現する。

家族や子ども、職場の部下、苦手な相手に対しても、この姿勢を崩さず持ち続けることで、問題の未然防止にもつながります。


違いは脅威ではなく“シナジー”の源

たとえパラダイムが違う相手でも、理解に徹することで新しい価値が生まれます。
それが「シナジー」──個人の力の総和以上の成果を生み出す状態です。

せっかくこの習慣を学んだのだから、私も日常のあらゆる場面で活かしていきたいと思いました。
次の第6の習慣では、この「シナジー」についてもっと詳しく解説します。

まずはあなたを理解しなくては(笑)。
ぜひ、ついてきてくださいね!

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