今、大阪では万博が開催され、世界中から多くの人々が集まっています。その熱気とともに、私はふと、かつての大阪万博、そして岡本太郎が生み出した「太陽の塔」を思い出しました。あの巨大なオブジェは、私にとって万博の象徴そのものです。何とも言葉にできない力強さ、人間の根源的な生命力や、不安、希望、未来への焦燥感――。あの塔を前にすると、理由もなく心が揺さぶられ、気づけば目頭が熱くなっていました。
そんな岡本太郎という人物に、少しでも近づきたい。彼が何を考え、どんなメッセージを私たちに遺したのかを知りたい――そんな思いで手に取ったのが「自分の中に毒を持て」という本でした。
“普通”でいることに息苦しさを感じているあなたへ
私はごく普通のサラリーマンです。会社という組織のなかで、つい他人の目や評価を気にしてしまい、本音を押し殺して、みんなと同じように振る舞うことに必死でした。「どうすれば幸せになれるのか」「どうすればもっと評価されるのか」と、頭の中はいつも自分の“外側”ばかり見ていました。
しかし、本当の自分はどこにいるのか?
毎日が同じことの繰り返しで、心の奥がどんどん乾いていく。岡本太郎さんの本を読んだことで、私は初めてその「息苦しさ」の正体に気づかされました。
生きることに“目的”なんてなくていい――ただ瞬間を燃やせ
この本で一番衝撃的だったのは、「人間が生きていることに目的はない。目的を探すこと自体が間違いだ。」という言葉です。
“幸せ”を追いかけるあまり、本当の自分を見失ってしまう――私自身も、そうなっていたのかもしれません。
岡本太郎さんは言います。「常識人間を捨てられるか」。
会社や社会のレールの上を、ただ“流されるまま”に歩いていないか?
本当は、もっと自分の気持ちに素直に、思いきり“自分の色”を出して生きていいのだ――。
「下手でもいい。ベストを尽くして、腹の底から思った通りに全力で生きることが大切だ」
その熱いメッセージは、読む人の心に火をつけてくれるはずです。
幸福ではなく“歓喜”を感じる人生へ
「幸せになりたい」と願うことは悪いことではありませんが、岡本太郎さんは“歓喜”こそが生きる意味だと言います。
歓喜――それは、他人と比べて得るものではなく、自分が“今ここで精一杯生きている”と実感できる、その瞬間に生まれるものです。
私もこの本を読み進める中で、「人生は芸術だ」という言葉がストンと心に落ちました。太陽の塔はまさに、岡本太郎さん自身が全力で生き抜いた“証”だったのだと感じます。
今、人生に迷っているあなたへ
社会のレールから外れるのが怖い、自分の本音を出すのが怖い、でも今のままじゃ何か違う――。
そんな「心のもやもや」を感じている人にこそ、「自分の中に毒を持て」を読んでほしいです。
下手でも、間違えても、無様でもいい。
今の自分の“瞬間”を思いきり生きてみる。
他人の評価や常識から自由になり、自分だけの人生を歩んでみる。
この本は、「人生の迷いの迷路」にいる人の背中を、静かに、でも確かに押してくれる一冊です。
あなたも、人生に“自分の色”を取り戻そう
岡本太郎さんの言葉が、あなたの心にも新しい光をもたらしてくれるはずです。
「自分の中に毒を持て」は、迷いや不安で立ち止まったとき、自分の中に眠る“原点”を思い出させてくれます。
今、あなたの人生がちょっと息苦しかったり、どこかで迷いがあるなら、ぜひこの本を手に取ってみてください。
そして、一緒に“自分の人生”を、芸術作品のように、思いきり生きていきましょう!
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