「人を動かす D・カーネギー」でコミュニケーションや人間関係の原則を日々実践してきた。でも――本当に今のままでいいのか?もっと大きな成長のために、人生に必要な“普遍的なルール”はないのだろうか?そんなモヤモヤを感じていた自分が、ずっと気になっていた一冊。それが**スペンサー・ジョンソン著「チーズはどこへ消えた?」**です。
“変化できない人”が損をする時代
この本が描いているのは、まさに「変化への対応力」が人生を左右する現代社会そのもの。
物語は驚くほどシンプルなのに、読み終えると“ズドン!”と心に響く。なぜなら、登場人物がみんな私たちの心の中にも住んでいるから。
【物語の登場人物】
- スニッフとスカリー:本能とシンプル思考で即行動する2匹のネズミ
- ヘムとホー:いろいろ考えすぎて足がすくむ2人の小人
彼らは“人生にとって大切なもの=チーズ”を探して巨大迷路をさまよいます。やがて、やっとの思いで見つけた大量のチーズ。しかし、ある日突然それが消えてしまう――。
【「変化」にどう立ち向かう?】
ここから4者の行動が分かれます。
ネズミたちはシンプルに「チーズがないなら、次を探すだけ」と即行動。
小人たちは「チーズはきっと戻ってくる」「なぜ自分がこんな目に…」と現実を受け入れられず、同じ場所にとどまる。でもホーだけは次第に「このままじゃ何も変わらない」と気づき、恐怖を乗り越えて一歩を踏み出します。新しい迷路の先で、ついにまた新しいチーズを見つけるのです。
一方、ヘムは最後まで変化を受け入れられず、その後どうなったかは語られません。
“ホー型”だった自分に気づく瞬間
正直、私もまさに「ホー型」。
環境や仕事が変わるたび「今までのやり方のほうが安全」「失敗したらどうしよう」と不安ばかり感じていました。でも、この本を読むと“変化”こそが本当のチャンスなんだと背中を押してくれるんです。
現状維持に甘んじてしまう人と、勇気を持って一歩を踏み出せる人。その差は、人生のあらゆる結果を分けてしまう――。それが「チーズはどこへ消えた?」が伝えたいメッセージ。
【組織や家族、すべての人間関係に応用できる】
本書のラストは、元クラスメイトたちのディスカッション。
「この寓話は会社のチーム運営や家族、パートナーとの関係にも活かせる」と気づかされます。
みんなで“新しいチーズ”を求めて柔軟に変化していく組織や家庭は、停滞せず成長を続けられる。時代が大きく変わる今こそ、変化対応力は最強の武器になる、と強く感じました。
【人生を前に進めたいあなたへ】
正直、この本を読んでも心に響かない人もいるかもしれません。
でも「現状に満足していない」「もっと人生を前進させたい」「変わりたいのに一歩が踏み出せない」…そんな想いが少しでもあるなら、一度読んでみてほしいんです。
“あなたのチーズ”は、今どこにありますか?
そして、“本当に手に入れたいチーズ”はなんですか?
この本は、恐怖や不安の先にある“新しい自分”に出会う勇気を、きっと与えてくれます。
「変化はこわくない。むしろ最高のご褒美だ」
そう思えるようになるはずです。
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